【来る】だけじゃない!イタリア語 venire が持つ「変化・結果・成り行き」の感覚
1. 単語の基本情報
| 単語 | venire |
| 品詞 | 動詞(自動詞) |
| 発音(カタカナ表記) | ヴェニーレ |
| 主な意味 | 来る、やって来る、到達する、結果として〜になる、(受動表現で)〜される |
| 由来 | ラテン語 venire(来る)に由来し、「こちら側へ向かって動く」という方向性を核に持つ語。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 物理的に「来る」
例文1
Vengo a casa tua stasera.
今夜、君の家に行くよ。
話し手の視点に向かって移動するのが venire の基本で、andare(行く)との違いは「どちら側から見ているか」にある。相手の場所を基準にすると venire が自然に選ばれる。
B. 出来事・時期が「やって来る」
例文2
Viene l’inverno.
冬がやって来る。
人や物だけでなく、季節や出来事も「近づいて来るもの」として捉えるのがイタリア語の感覚で、時間の流れを身体的な移動として感じ取っている。
C. 結果・成り行きとして「〜になる」
例文3
È venuto bene.
うまくいった。
努力の結果を自分で「作った」と言うより、自然な流れの末にそう“なった”というニュアンスを帯び、評価がやや客観的になる。
D. 受動的な出来事を表す
例文4
Il problema viene risolto.
その問題は解決される。
venire+過去分詞で、行為そのものより「起こる事実」に焦点を当てる受動表現になり、公式文書や説明文でよく使われる。
2-2. ニュアンスの深掘り
venire は「自分が動く」という主体的な意志よりも、出来事や変化が自然にこちらへ近づいてくる感覚を大切にする動詞で、イタリア人の世界観では、人生や結果は完全にコントロールできるものではなく、流れの中で“やって来る”ものとして語られることが多い。だからこそ、成功も失敗も venire を使って表現すると、どこか肩の力が抜け、状況を受け入れる姿勢がにじむ。
例文
È venuta così.
そういう結果になったんだ。
2-3. 日常の中での登場シーン
約束や予定の話
Vieni anche tu?(君も来る?)
料理や作業の出来
È venuta male la torta.(ケーキは失敗しちゃった)
出来事の発生
È venuto un dubbio.(疑問が浮かんだ)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. andare と venire はどう使い分ける?

話し手・聞き手の「視点」が基準です。相手のいる場所へ向かうなら venire、自分のいる場所から離れるなら andare が自然です。
Q2. venire は受動文でなぜ使われる?

essere よりも「動き」や「進行中の出来事」を感じさせ、形式的・説明的な文脈に合うからです。
4.関連表現・派生語
よく使われる連語
venire a sapere(知るようになる)
venire bene / male(うまくいく/いかない)
派生語
avvenire(起こる、発生する)
この単語を含む慣用句
come viene viene(なるようになる)
まとめ
| コアの意味 | 話し手の側へ「来る」 |
| 広がる意味 | 出来事の発生、結果、受動的な変化 |
| ネイティブの感覚 | 物事は意志だけでなく流れの中で“やって来る” |
| 発音の注意 | 語末の -re を弱く発音し、リズムを滑らかに保つ |
カテゴリ一覧:






