【「ここ」だけじゃない!】イタリア語の「qui」の本当の使い方:距離感と心理的な近さを表す副詞
1. 単語の基本情報
| 単語 | qui |
| 品詞 | 副詞 |
| 発音(カタカナ表記) | クィ |
| 主な意味 | ここ、こちら |
| 由来 | ラテン語 hic(ここ)に由来。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 話し手の「すぐ近く」
例文 1
Sono qui.
ここにいるよ。
話し手がいる場所、または話し手が意識している「現在地」を指します。
電話やメッセージでもよく使われる、非常に基本的な用法。
例文 2
Mettilo qui, per favore.
ここに置いてください。
相手に対して、自分の近くを指示するときに自然。
B. 抽象的な「立場・状況」
例文 3
Sono qui per aiutarti.
あなたを助けるためにここにいる。
物理的な場所ではなく、「目的・立場」を表す使い方。
イタリア語では qui が「存在の理由」を示すことも多い。
例文 4
Qui non si scherza.
ここでは冗談は通じない。
qui が「この場」「この状況」「この文脈」をまとめて指しています。
C. 会話を引き寄せる「今・この場」
例文 5
Qui bisogna decidere.
ここで決めなければならない。
時間的にも心理的にも、「今この瞬間」を強調する使い方。
話し手の覚悟や切迫感がにじみます。
2-2. ニュアンスの深掘り
qui は単なる位置を示す副詞ではなく、「話し手の内側に引き寄せる言葉」。
イタリア語では、空間的な距離と心理的な距離が強く結びついています。
そのため qui は「自分が関与している場所」「自分が責任を持つ場」を指すことが多く、単なる「here」以上に、主体性や当事者意識を感じさせます。
反対に、距離を置きたいときには qui を避け、lì / là が選ばれます。
例文
Qui siamo tutti responsabili.
ここでは皆が責任を持つ。
2-3. 日常の中での登場シーン
待ち合わせや電話の場面
Sono già qui.(もう着いているよ)
指示や案内
Qui a sinistra, per favore.(ここを左にお願いします)
議論や会議の場面
Qui il problema è un altro.(ここでの問題は別にある)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. 「qui」と「qua」の違いは?

どちらも「ここ」ですが、
qui はやや客観的・位置重視、
qua は話し手の感情がこもりやすく、口語的。
日常会話では大きな違いなく使われることも多い。
Q2. 「qui」と「lì / là」の違いは?

qui は話し手の近く。
lì / là は話し手から離れた場所。
心理的な距離も含まれるため、人間関係のニュアンスにも影響します。
4.関連表現・派生語
よく使われる連語
qui vicino(この近く)
qui sotto(この下)
da qui a poco(まもなく)
この単語を含む慣用句
né qui né lì(どっちつかず)
qui e ora(今ここで)
まとめ
| コアの意味 | 話し手に近い「ここ」 |
| 広がる意味 | 立場、状況、今この瞬間 |
| ネイティブの感覚 | qui は「自分が関わっている場所」を示す言葉 |
| 発音の注意 | 一息で「クィ」と発音する |
カテゴリ一覧:






