【「払う」だけじゃない!】イタリア語の「pagare」の本当の使い方:お金・責任・代償を引き受ける動詞
1. 単語の基本情報
| 単語 | pagare |
| 品詞 | 動詞 |
| 発音(カタカナ表記) | パガーレ |
| 主な意味 | 支払う、払う、報いる、代償を受ける |
| 由来 | ラテン語 pacare(なだめる、満足させる)に由来し、「相手を満たす」「義務を果たして関係を整える」という感覚を持つ語。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 金銭を支払う pagare
例文1
Pago io il conto.
私が勘定を払います。
最も基本的な用法で、「何を払うか」が直接目的語になる。英語の pay for と違い、前置詞を必要としない場合が多い。この動詞は感覚ではなく支配関係で見ると分かる。pagare は「支払い対象」を直接支配する構造を持つ。
B. 人に支払う pagare
例文2
Ho pagato il cameriere.
私はウェイターに支払いをした。
ここでは人が目的語になる。イタリア語では「誰に」というより「誰を支払った」という構造になる点が、日本語学習者には少し独特に感じられる。
行為の中心はあくまで「支払いという完了行為」にある。
C. 代償を払う pagare
例文3
Ha pagato caro il suo errore.
彼は自分の過ちの代償を高く払った。
金銭だけでなく、結果や責任を引き受ける意味でも使われる。
caro(高く)を伴うことで「大きな代償」のニュアンスが強まる。ここでは物理的なお金ではなく、結果との因果関係が焦点になる。
2-2. ニュアンスの深掘り
pagare は単なる「支払う」という行為を超えて、「責任を果たす」「関係を清算する」という文化的感覚を含む。
イタリアでは人間関係や社会的義務がはっきりしており、借りを作ることや義務を果たさないことは好まれない。そのため pagare には「きちんと自分の分を負担する」という倫理的ニュアンスがある。
また比喩的に使われることも多く、人生の選択や失敗に対して「代償を払う」という表現が自然に使われる。これは意味よりも文中での機能を見ると理解しやすい。
pagare は原因と結果を結びつける動詞である。
例文
Chi sbaglia paga.
間違えた者が代償を払う。
2-3. 日常の中での登場シーン
レストランで
Paghiamo insieme?(一緒に払う?)
友人との会話
Oggi pago io.(今日は私が払うよ。)
仕事の場面
L’azienda paga le spese.(会社が費用を負担する。)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. pagare は必ず直接目的語を取るの?

多くの場合、支払い対象を直接目的語に取る。英語のように for を挟まない。ただし pagare per qualcosa(〜の代償を払う)の形も存在するが、構造の違いで意味の焦点が変わる。
Q2. pagare a qualcuno とは言わないの?

言うことはあるが、基本は pagare qualcuno の形が自然。a を使うと「支払いの方向」に焦点が移る。学習者は英語の影響で a を入れたくなるが、まずは直接目的語の構造を覚えるとよい。
4.関連表現・派生語
よく使われる連語
pagare il conto(勘定を払う)
pagare le tasse(税金を払う)
派生語
pagamento(支払い)
この単語を含む慣用句
pagare di tasca propria(自腹で払う)
まとめ
| コアの意味 | 支払いをする、義務を果たす |
| 広がる意味 | 代償を払う、責任を引き受ける |
| ネイティブの感覚 | 単なる金銭行為ではなく、関係や結果を清算する行為 |
| 発音の注意 | パガーレ。語尾 -are ははっきり発音する。 |
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