ospitare

【「泊める」だけじゃない!】イタリア語の「ospitare」の本当の使い方:人・番組・心まで“迎え入れる”動詞

1. 単語の基本情報

単語ospitare
品詞形動詞(他動詞)
発音(カタカナ表記)オスピターレ
主な意味客を泊める、受け入れる、招く、主催する、(番組などで)迎える
由来ラテン語 hospitare(客をもてなす)から。
同語源に ospedale(病院)ospite(客・主) があり、「もてなし・受け入れ」の概念が共通しています。

2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」

2-1. 例文と解説

A. 家に人を「泊める」「もてなす」

例文 1
Abbiamo ospitato i nostri amici per il weekend.
週末に友人たちを泊めた。

“ospitare”「家に泊める」「もてなす」という意味で最も一般的。
フォーマルな響きを持ち、“tenere qualcuno a casa” よりも丁寧です。

例文 2
Mi piace ospitare persone da tutto il mondo.
世界中の人を迎えるのが好きなんだ。

このように、Airbnbやホームステイなどの文脈にも自然に使えます。

B. イベントや番組で「迎える」「主催する」

例文 3
La trasmissione ha ospitato un famoso cantante.
その番組は有名な歌手をゲストに迎えた。

“ospitare” はテレビ番組やポッドキャストなどで「ゲストを呼ぶ」「招く」という意味にもなります。

例文 4
Roma ospiterà la prossima conferenza internazionale.
ローマが次の国際会議を開催する。

都市や会場が主語になると、「〜を開催する」「受け入れる」という意味に変わります。

C. 比喩的に「心に受け入れる」「内に持つ」

例文 5
Il mio cuore ospita ancora un grande affetto per te.
私の心には今でもあなたへの深い愛情がある。

詩的・文学的な表現で、“ospitare” は「心に抱く」「思いを宿す」という意味にも使われます。

2-2. 名詞としての使い方(「西洋人」「西側の人」)

“ospitare” のコアは「自分の空間に他者を迎え入れる」
物理的な場所だけでなく、心・番組・都市など、あらゆる「受け入れる場」に使える柔軟な動詞です。

同じ意味の単語との違い:
ospitare(受け入れる。温かさ・もてなし)
accogliere(迎える。人間関係に焦点)
alloggiare(泊める・宿泊する。実務的)
tenere qualcuno(非公式。くだけた表現)

例:「Roma ospita milioni di turisti ogni anno.(ローマは毎年何百万人もの観光客を迎える)」のように、街・施設の主語でも自然です。

2-3. ニュアンスの深掘り

“occidentale” は単に「方角」を指すだけでなく、「価値観」「生活様式」「文化的背景」まで含む言葉。
日常会話では “cultura occidentale(西洋文化)” や “musica occidentale(西洋音楽)” のように文化的な意味合いが強いです。

同じ意味の単語との違い:
occidentale(西の、西洋の。文化・地理両方に使える)
occidente(名詞。西方、西洋。地域や文明そのもの)
oriente/orientale(東方、東洋)

例:「La medicina occidentale e quella orientale hanno approcci diversi.(西洋医学と東洋医学ではアプローチが異なる)」

2-4. 日常の中での登場シーン

友人や家族を泊める場面
Posso ospitarti per qualche giorno.(数日なら泊めてあげられるよ)

番組やイベントの文脈
La puntata di oggi ospita un grande attore.(今日の放送では有名俳優を迎える)

都市・会場の開催表現
Milano ospita la Settimana della Moda.(ミラノではファッションウィークが開催される)

感情を表す比喩的表現
Il suo sguardo ospita una grande tristezza.(彼のまなざしには深い悲しみが宿っている))

3.疑問に答えるQ&A

Q1. “ospitare qualcuno” と “accogliere qualcuno” の違いは?

lumacayo
lumacayo

“ospitare”場所を提供するニュアンス(泊める・迎え入れる)。
“accogliere”気持ちの面で迎えるニュアンス(歓迎する)。

Q2. “essere ospite di〜” との関係は?

lumacayo
lumacayo

“essere ospite di〜(〜のゲストである)” は、“ospitare” の受け身的な立場を表します。
例:「Sono stato ospite del programma.(その番組に出演した)」

4.関連表現・派生語

よく使われる連語
ospitare amici(友人を泊める)
ospitare una trasmissione(番組でゲストを迎える)
ospitare un evento(イベントを開催する)
ospitare rifugiati(避難民を受け入れる)

派生語
ospite(客・ゲスト・主)
ospitalità(もてなし、ホスピタリティ)
ospedaliero(病院の)

この単語を含む慣用句
Dare ospitalità a qualcuno(誰かをもてなす)
Essere ben ospitati(心地よく迎えられる)
Ospitare nel cuore(心に受け入れる)

5.おまけ:ちょっとしたイタリア小話

イタリア人は“ospitare qualcuno”が大好き。
家に人を呼ぶときも「散らかってるけど気にしないで!」と言いつつ、結局フルコースを用意する。
もてなすことは義務じゃなく、「一緒に過ごす喜び」

lumacayo
lumacayo

“ospitare”には、単なる「泊める」以上の温かさが込められているのです。

まとめ

コアの意味迎え入れる、もてなす、泊める。
広がる意味人・都市・番組・心など、あらゆる「受け入れの場」で使える。
ネイティブの感覚“ospitare” は「空間を分かち合う」行為そのもの。
もてなしの文化を象徴するイタリアらしい動詞。
発音の注意“spi” の部分を軽く、「オスピターレ」と滑らかに。

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