【「なる」は変化の途中】イタリア語 diventare が描く“移り変わり”の感覚
1. 単語の基本情報
| 単語 | diventare |
| 品詞 | 動詞 |
| 発音(カタカナ表記) | ディヴェンターレ |
| 主な意味 | 動〜になる、変化する、次第に〜となる |
| 由来 | ラテン語 de + venire(外へ+来る)に由来し、「ある状態から別の状態へと移ってくる」という動きの感覚をもつ。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 状態・性質の変化を表す
例文1
È diventato silenzioso col tempo.
彼は時とともに物静かになった。
diventare は「ある瞬間に切り替わる」よりも、時間の中で徐々に変わっていくニュアンスを含む動詞で、人の性格や雰囲気、空気感の変化を語るときによく使われる。
B. 職業・立場・役割になる
例文2
È diventata insegnante di italiano.
彼女はイタリア語の教師になった。
職業や社会的役割について使う場合も、単なる結果ではなく、そこに至るまでの過程や選択の積み重ねが暗に含まれるのが diventare の特徴。
C. 状況・関係性の変化
例文3
La situazione è diventata complicata.
状況は複雑になった。
抽象的な事柄にも使われ、出来事が進むにつれて様相が変わっていく様子を、距離を保ちながら描写できる語感を持つ。
2-2. ニュアンスの深掘り
diventare は「A=Bになる」という等号の発想ではなく、「前の状態を引きずりながら別の状態へ移行していく」という連続性を強く感じさせる動詞で、イタリア語母語話者にとっては“変化そのもの”より“変わっていく過程”に視線が向く言葉だと言える。
イタリア文化では、人も社会も固定されたものではなく、経験や時間によって形を変えていく存在として捉えられる傾向があり、diventare はその価値観を日常語として自然に体現している。
例文
Con gli anni, il quartiere è diventato più vivace.
年月とともに、その地区はより活気ある場所になった。

イタリア人は人生について語るとき、「何者かである」より「何者になってきたか」を語ることを好む傾向があり、intervista や autobiografia でも diventare が頻繁に使われる。
イタリア人は結果よりも過程を重要視するんですね~
2-3. 日常の中での登場シーン
人の変化を語るとき
È diventato più paziente.(彼はより忍耐強くなった)
状況説明
La giornata è diventata pesante.(一日が重たいものになった)
人生の節目
Quando sono diventata madre…(母親になったとき…)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. essere とどう違う?

essere は「今そうである」という状態を示すのに対し、diventare は「そこに至る変化の流れ」を含みます。同じ「〜である」でも視点が異なります。
Q2. fare と置き換えられる?

fare は役割や振る舞いを一時的に担う感覚が強く、diventare は本質的に変化していくニュアンスがあります。
4.関連表現・派生語
よく使われる連語
diventare grande(成長する)
diventare chiaro(明らかになる)
派生語
divenire(より文語的な「なる」)
この単語を含む慣用句
diventare rosso(赤くなる/赤面する)
diventare matto(気が狂いそうになる、頭に血がのぼる)
まとめ
| コアの意味 | 状態や立場が変化していく |
| 広がる意味 | 性格、状況、人生の節目まで表現できる |
| ネイティブの感覚 | 結果よりも過程に目が向く言葉 |
| 発音の注意 | 語頭の di を弱く、ven にアクセント |
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