difficile

【本当に“難しい”だけ?】イタリア語の「difficile」の本当の使い方:むずかしい・大変・やっかいをどう使い分ける?

1. 単語の基本情報

単語difficile
品詞形容詞
発音(カタカナ表記)ディッフィーチレ
主な意味難しい、困難な、やっかいな、扱いにくい
変化形difficile(単数) / difficili(複数) ※性による変化なし

2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」

2-1. 例文と解説

A. 基本的な使い方(「難しい」「困難な」)

例文 1
È difficile imparare una lingua straniera.
外国語を習うのは難しい。

“difficile” は最も一般的に「むずかしい」「困難な」を意味する形容詞です。
勉強・仕事・状況など、知的・実務的な難しさに使われます。

例文 2
È difficile trovare parcheggio qui.
ここでは駐車スペースを見つけるのが難しい。

現実的・日常的な不便さや大変さを表すときにも使われます。
「物理的に難しい」だけでなく、「状況的に厄介」という感覚も含まれます。

B. 日常会話での自然な使い方(「扱いにくい」「気難しい」)

例文 3
È una persona difficile.
彼(彼女)は気難しい人だ。

人に対して使うと「頑固」「気難しい」「扱いづらい」といった性格的な意味になります。
この場合、ポジティブよりもややネガティブな響きを持ちます。

例文 4
È difficile parlare con lui quando è arrabbiato.
彼が怒っているときに話すのは難しい。

“difficile” は「相手の態度や状況のせいでうまくいかない」ときにも使われます。
物理的な困難ではなく、人間関係や感情の“むずかしさ”を示す表現です。

C. 応用例文・慣用表現

例文 5
Non è difficile da capire.
理解するのは難しくないよ。

動詞の不定詞と組み合わせて “difficile da + 動詞” の形をとることも多く、
「〜するのが難しい」「〜しにくい」という意味になります。

例文 6
Momenti difficili come questo ci fanno crescere.
こういう困難な時期が僕たちを成長させるんだ。

抽象的な「試練」「人生の困難」を語るときも “difficile” が自然です。
単に「難しい」ではなく、「つらい・乗り越えるべき」という含みがあります。

2-2. ニュアンスの深掘り

「difficile」は英語の “difficult” に似ていますが、イタリア語ではもっと感情的な幅があると言えます。
頭で理解しにくいものだけでなく、「気持ちが重い」「対応しづらい」といった感覚的な難しさにも使えます。

また、日常会話では “non è facile” (=簡単じゃない)という婉曲的な言い方を使うことも多く、“è difficile” はやや強めの響きを持ちます。

同じ意味の単語との違い:
difficile(困難な、複雑で手強い)
complicato(複雑な、ややこしい。構造や事情の入り組みを強調)
duro(厳しい、つらい。感情や肉体的負担を強調)

例:
「Un periodo difficile(困難な時期)」は一般的な表現。
「Un periodo duro」は「つらい」「心身にこたえる」ニュアンス。

2-3. 日常の中での登場シーン

授業や仕事の場面:「È un esame molto difficile.(とても難しい試験だ)」

人間関係:「È difficile fargli cambiare idea.(彼の考えを変えるのは難しい)」

励ましの言葉:「So che è difficile, ma ce la farai.(大変だろうけど、きっとできるよ)」

3.疑問に答えるQ&A

Q1. “difficile da + 動詞” と “difficile + 不定詞” の違いは?

lumacayo
lumacayo

“difficile da + 動詞” は文法的に正しく、行為のしにくさを表します。
例:「È difficile da spiegare.(説明するのが難しい)」
単に “È difficile spiegare.” も口語では自然で、意味はほぼ同じです。

Q2. “una persona difficile” はどんな印象?

lumacayo
lumacayo

直接的に「気難しい」「扱いにくい」という印象を与えます。
よりやわらかく言いたい場合は “complicata” “sensibile” を使う方が無難です。

4.関連表現・派生語

よく使われる連語:
una situazione difficile(困難な状況)
un compito difficile(難しい課題)
una scelta difficile(難しい選択)

派生語:
difficoltà(困難、苦境)
rendere difficile(難しくする)
con difficoltà(苦労して、やっと)

この単語を含む慣用句:
In momenti difficili si vede la vera forza.(困難なときに本当の強さがわかる)
È più difficile di quanto pensassi.(思ったより難しい)

まとめ

コアの意味難しい、困難な。知的・感情的な両方の「むずかしさ」を表す。
広がる意味扱いにくい人、複雑な状況、つらい時期など、「手ごわいもの」全般に使われる。
ネイティブの感覚見単なる“hard”ではなく、「心や状況が思うように動かない」ことを含む、感情に近い形容詞。
発音の注意「ffi」の部分をしっかり強調し、「ディッフィーチレ」と軽くはじくように。

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