【「十分」だけじゃない】イタリア語の「abbastanza」の本当の使い方:満足と余白のバランス感覚
1. 単語の基本情報
| 単語 | abbastanza |
| 品詞 | 副詞 |
| 発音(カタカナ表記) | アッバスタンツァ |
| 主な意味 | 十分に、そこそこ、まあまあ |
| 由来 | 「ab+bastanza(足りること)」という構成に由来。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 程度が「十分である」ことを表す
例文 1
Ho mangiato abbastanza.
十分食べた。
必要量に達しており、それ以上はいらない、という感覚。
例文 2
È abbastanza chiaro.
十分に分かりやすい。
完璧ではないが、目的には足りているという評価。
B. 控えめな肯定・評価としての abbastanza
例文 3
Il film è abbastanza interessante.
その映画はまあまあ面白い。
強く褒めすぎず、否定もしない。距離感のある肯定。
例文 4
Sono abbastanza soddisfatta.
そこそこ満足している。
感情を盛りすぎない、非常にイタリア的な言い方。
2-2. ニュアンスの深掘り
“abbastanza” は「満足しているが、余白を残す」ための言葉。
イタリア語では、すべてを言い切らず、完璧を主張しないことが成熟した態度とされることが多い。そのため “abbastanza” は、謙虚さ・現実感・柔らかい距離感を同時に表す便利な語になる。
強調語の molto や troppo と違い、評価を落ち着いた場所に着地させる役割を持つ。
例:Sto abbastanza bene.
まあまあ元気だよ。
2-3. 日常の中での登場シーン
食事の場面
Basta, è abbastanza.(もう十分です)
体調や気分を聞かれたとき
Sto abbastanza bene.(まあまあ元気)
控えめな感想を述べるとき
È abbastanza buono.(そこそこ美味しい)
やりすぎを避けたいとき
È abbastanza così.(これで十分だ)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. abbastanza と molto の違いは?

molto は量や評価を強く押し出す。
abbastanza は「必要条件を満たしている」ことを示すだけで、感情は抑えめ。
Q2. 肯定?否定?どちらの意味になる?

基本は肯定。ただし控えめなので、文脈次第では消極的に聞こえることもある。
4.関連表現・派生語
比較で理解する
molto(多い・強い)
poco(少ない・控えめ)
troppo(多すぎる・限界)
abbastanza(十分・ちょうどよい)
ちょっとしたネイティブ感覚メモ
abbastanza は
「これ以上いらない」
「でも誇張もしない」
という 引き際の美学を表す言葉。
だから
・慣用句は少なめ
・でも会話頻度は高い
という、かなりイタリア語らしいポジションにいる。
まとめ
| コアの意味 | 必要十分な状態 |
| 広がる意味 | 控えめな肯定、落ち着いた評価、余白のある満足 |
| ネイティブの感覚 | “abbastanza” は「言い切らない美学」を体現する言葉 |
| 発音の注意 | 「アッバ」と最初をやや強く、「スタンツァ」は流れるように。 |
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