【「金」だけじゃない!】イタリア語の「oro」の本当の使い方:価値・色・比喩まで広がる表現
1. 単語の基本情報
| 単語 | oro |
| 品詞 | 名詞(男性名詞) |
| 発音(カタカナ表記) | オーロ |
| 主な意味 | 金、金色、貴重なもの、非常に価値のあるもの |
| 由来 | ラテン語 aurum(黄金)。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 物質としての「金」
例文 1
Questo anello è d’oro.
この指輪は金でできている。
金属としての純粋な意味。装飾品や素材の説明に頻出。
B. 色としての「金色」
例文 2
Ha i capelli color oro.
彼女は金色の髪をしている。
“oro”は色を指す名詞としても使われ、“color oro(ゴールド色)”が自然な言い方。
C. とても価値のあるもの・かけがえのないもの
例文 3
Il suo tempo è oro.
彼の時間は金のように貴重だ。
物事の価値や重要性を強く示す比喩的表現。
2-2. ニュアンスの深掘り
“oro”は素材・色・価値・比喩の4つが柱。
特に比喩では「大切」「貴重」「特別」という温かいイメージがある。
“avere un cuore d’oro(心が優しい)”のように人の性格を褒めるときに使われることも多い。
また、スポーツでは“medaglia d’oro(金メダル)”というように最高位を示し、文化的にも「完璧」「一流」を象徴する語として幅広く使われる。
例文:Ha un cuore d’oro.(彼は金の心=とても優しい心の持ち主だ)
2-3. 日常の中での登場シーン
アクセサリーや素材の話題
Preferisco gli orecchini d’oro.(私は金のイヤリングが好き)
色を表すとき
La borsa è color oro.(そのバッグはゴールド色だ)
価値・大切さを強調するとき
Il silenzio in casa è oro.(家での静けさは貴重だ)
スポーツやコンテストの文脈
Ha vinto la medaglia d’oro.(彼は金メダルを獲った)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. “oro” の複数形はある?

基本的に不可算なので複数形はない。
色を指す場合も“oro”のまま。
稀に複数形が使われることがある。例:
Si è messa tutti gli ori che possiede.(彼女は持っている金の装飾品を全部身につけた。)
意味は「金製の物・金細工・金の装飾品・金の宝飾品」。
個々の金製アイテムをまとめて指すときの特別な複数形。
Gli ori della chiesa.(教会の金の装飾品。)
さらに、トランプ(特に scopa や scopone)では “ori” が denari(ダイヤ)を指すという別用法もある。
Q2. “d’oro” と “in oro” の違いは?

ほぼ同じで「金の」「金製の」。
d’oro=素材を示す最も一般的な表現。
in oro=フォーマルな文脈でも使われる。
4.関連表現・派生語
よく使われる連語
anello d’oro(金の指輪)
color oro(金色)
medaglia d’oro(金メダル)
tempo d’oro(黄金の時間)
派生語
dorato(金色の、金で飾られた)
doratura(金メッキ、金の装飾)
aureo(文学的な「黄金の」)
この単語を含む慣用句
avere un cuore d’oro(優しい人)
silenzio è d’oro(沈黙は金)
mani d’oro(手先が器用)
まとめ
| コアの意味 | 金、金色。 |
| 広がる意味 | 価値、優しさ、最高位など豊かな比喩を生む語。 |
| ネイティブの感覚 | “oro”は物質的価値だけでなく、感情的・文化的価値まで含む「貴重さの象徴」。 |
| 発音の注意 | 「オーロ」。語頭の“o”をしっかり開く。 |
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