【「必要」だけじゃない!】イタリア語の「bisogno」の本当の使い方:感情・義務・欲求まで
1. 単語の基本情報
| 単語 | bisogno |
| 品詞 | 名詞(男性名詞) |
| 発音(カタカナ表記) | ビゾーニョ |
| 主な意味 | 必要、必要性、(生活の)欠乏、欲求、ニーズ |
| 由来 | ラテン語 necessitas(必要)に対応する俗ラテン語系の語がもと。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 基本の意味「必要・必要性」
例文 1
Ho bisogno di riposare.
休む必要がある。
“avere bisogno di+名詞/動詞の原形” は最重要パターン。心身的な必要から実務的な必要まで幅広く使われます。
例文 2
C’è bisogno di più tempo.
もっと時間が必要だ。
主語を c’è bisogno(~の必要がある) にする構文は客観的なニュアンス。
B. 欲求・個人的な必要
例文 3
Ho bisogno di parlare con qualcuno.
誰かと話したい(話す必要がある)。
“bisogno” は「必要」だけでなく「心の欲求」にも使われる。イタリア語らしい感情のこもった使い方。
例文 4
A volte ho bisogno di stare da solo.
ときどき一人になりたくなる。
C. 生活上の欠乏・困窮
例文 5
Molte famiglie sono in bisogno.
多くの家庭が困窮している。
フォーマルで少し古風だが、ニュース・行政文書でよく見られる表現。
例文 6
Aiutiamo chi è nel bisogno.
困っている人を助けよう。
“essere nel bisogno(困窮状態にある)” は定番表現。
2-2. ニュアンスの深掘り
“bisogno” のコアは「外からも内からも生まれる必要・欲求」。
義務的な必要(もっと時間が必要)から感情の欲求(抱きしめられたい)まで幅広い。
「必要=must」ではなく、イタリア語では「心と状況によって生まれる自然な必要」のニュアンスが強い。
例文:Ho bisogno di un abbraccio.(抱きしめてほしい)
2-3. 日常の中での登場シーン
生活の必要・実務的な話題
Ho bisogno di una penna.(ペンが必要)
感情的な文脈で
Ho bisogno di te.(君が必要だ)
健康の話題
Hai bisogno di dormire di più.(もっと寝る必要がある)
社会的な話題やニュースで
Molte persone hanno bisogno di assistenza.(多くの人が援助を必要としている)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. “Ho bisogno di…” と “Mi serve…” の違いは?

“Ho bisogno di…” は主観的な「〜が必要」。
“Mi serve…” はより客観的・実務的「〜が必要・役に立つ」。
例:Mi serve una penna.(ペンが要る=作業的)
Q2. “avere bisogno che…” の接続法は?

必要性を表すため che 以下は接続法。
例:Ho bisogno che tu venga presto.(早く来てほしい)
4.関連表現・派生語
よく使われる連語
avere bisogno di〜(〜が必要である)
c’è bisogno di〜(〜の必要がある)
essere nel bisogno(困窮している)
bisogni primari(基本的な生活ニーズ)
派生語
bisognoso(困っている、支援を要する)
bisognevole(古風:「〜を必要とする」)
この単語を含む慣用句
non c’è bisogno di dirlo(言うまでもない)
まとめ
| コアの意味 | 必要・欠乏・欲求。 |
| 広がる意味 | 心の欲求、生活の困窮、社会的ニーズなど多層的な意味を持つ。 |
| ネイティブの感覚 | “bisogno” は「義務」よりも「自然に生まれる必要」。 感情にも状況にも寄り添うやわらかいニュアンスの言葉。 |
| 発音の注意 | “gn” は「ニョ」。ビゾーニョ。 |
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