【「唯一」だけじゃない!】イタリア語の「unico」の本当の使い方:特別・かけがえのない存在を表す言葉
1. 単語の基本情報
| 単語 | unico |
| 品詞 | 名形容詞(名詞としても使われる) |
| 発音(カタカナ表記) | ウーニコ |
| 主な意味 | 唯一の、たった一つの、特別な、並外れた、かけがえのない |
| 由来 | ラテン語 unicus(ただ一つの、比類なき)に由来。 語根の unus(1) から、「一つしかない」ことを表す。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 「唯一の」「たった一つの」
例文 1
Sei l’unica persona che mi capisce davvero.
あなたは本当に私を理解してくれる唯一の人だ。
“unico/-a” は男女で語尾が変化します。「唯一の存在」というニュアンスに温かみがあり、恋愛・友情でもよく使われます。
例文 2
È l’unico treno per Roma.
ローマ行きはこの電車だけだ。
事実的な「一つしかない」意味でも使えます。
“l’unico modo”「唯一の方法」などもよく登場します。
B. 「特別な」「かけがえのない」
例文 3
Hai un talento unico.
君には唯一無二の才能がある。
“unico” は単に「一つ」ではなく、「他に比べられないほど特別」という褒め言葉にもなります。
例文 4
È stato un momento unico nella mia vita.
それは人生でかけがえのない瞬間だった。
感情・体験の“唯一さ”を表す柔らかい表現。イタリア人は特に、思い出や感情に“unico”をよく使います。
C. 名詞としての使い方
例文 5
È un unico nella sua generazione.
彼はその世代で唯一無二の存在だ。
名詞として使うと、「唯一の存在」「特別な人・もの」という意味。
“unico” 一語でも「特別な人」を指せるのがイタリア語らしい特徴です。
2-2. ニュアンスの深掘り
“unico” は、「ほかには存在しない」という意味に感情の温度が加わる言葉。
“solo” は「一人だけ」と数的な限定、“unico” は「他とは違う」という価値を含むのがポイントです。
同じ意味の単語との違い:
unico(唯一無二。感情・価値を含む)
solo(一人の、単独の。数量的)
speciale(特別な。主観的)
raro(珍しい。頻度的)
例:「un’amicizia unica(かけがえのない友情)」は“speciale”より深い絆を示します。
2-3. 日常の中での登場シーン
恋愛や友情を語る場面
Sei unica per me.(君は僕にとって唯一の人だ)
感動や思い出を表すとき
Un viaggio unico nella vita.(一生に一度の旅)
事実的な唯一性を述べる場面
L’unico negozio aperto è quello all’angolo.(開いているのは角の店だけだ)
称賛や評価の表現
Ha uno stile unico.(彼は独自のスタイルを持っている)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. “unico” の複数形は?

男性形は unici、女性形は uniche。
例:「Siamo persone uniche.(私たちは一人ひとりが特別な存在だ)」
Q2. 「unico nel suo genere」って?

直訳は「その種の中で唯一」。
つまり「他に類を見ない」「オンリーワン」という強調表現。
例:「Un film unico nel suo genere.(唯一無二の映画)」
4.関連表現・派生語
よく使われる連語
l’unico modo(唯一の方法)
persona unica(特別な人)
esperienza unica(かけがえのない経験)
momento unico(忘れられない瞬間)
派生語
unicità(唯一性)
unificare(統一する)
unità(単一性、団結)
この単語を含む慣用句
unico nel suo genere(唯一無二)
in un unico gesto(一つの行動で)
unico amore(唯一の愛)
5.おまけ:ちょっとしたイタリア小話
イタリア人は恋人にも友人にも “Sei unico(君は特別だ)” とよく言います。
日本語の「特別」と違って、重くなく日常的。
カフェの会話でも“Quel bar è unico!”(あのカフェ最高!)なんて使うほど。

つまり“unico”とは、「誰かや何かを心から好きだと伝える」ための、イタリアらしい温かい言葉なのです。
まとめ
| コアの意味 | 唯一の、他にない。 |
| 広がる意味 | 数量的な「一つ」から、感情的な「かけがえのなさ」まで。 |
| ネイティブの感覚 | “unico” は、理屈ではなく心で感じる「オンリーワン」。 愛情・尊敬・感動を伝えるときに最もイタリアらしい形容詞。 |
| 発音の注意 | “u”をしっかりと、「ウーニコ」とやわらかく。 |
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