【「料理する」だけじゃない】イタリア語の「cucinare」が映す、暮らしと愛情の風景:台所から始まるイタリア文化
1. 単語の基本情報
| 単語 | cucinare |
| 品詞 | 動詞 |
| 発音(カタカナ表記) | クチナーレ |
| 主な意味 | 料理する、調理する、食事を用意する |
| 由来 | 名詞 cucina(台所、料理)から派生した動詞で、さらに遡るとラテン語 coquinare(加熱して調理する)に由来する。 |
2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」
2-1. 例文と解説
A. 日常の食事を作るという基本用法
例文1
Oggi cucino la pasta per la mia famiglia.
今日は家族のためにパスタを作る。
cucinare は最も基本的には「食事を作る」行為を表すが、イタリア語では「誰のために」「どんな場で」という文脈が自然に意識される動詞で、単独で行為だけを切り取る感覚は薄い。
B. 習慣や役割を示す用法
例文2
In casa cucino sempre io.
家ではいつも私が料理する。
この用法では、cucinare は一時的な行動ではなく、家庭内での役割や日常の流れを示す言葉として使われ、生活の一部であることが強調される。
C. 比喩的に「準備する」「企てる」感覚
例文3
Sta cucinando qualcosa di speciale.
彼は何か特別なことを準備しているところだ。
料理のように時間をかけて整える行為から転じて、計画やサプライズを水面下で進めているニュアンスを持つ。
2-2. ニュアンスの深掘り
cucinare には「空腹を満たすための作業」という以上に、誰かを迎える、家族や仲間と時間を共有する、愛情や気遣いを形にするという価値観が深く染み込んでいる。
イタリアでは外食文化が発達している一方で、家庭で料理をすることは今も強い意味を持ち、cucinare は「暮らしを回す行為」「関係性を育てる時間」を象徴する動詞として感じられる。
そのため、急いで済ませる作業や義務感だけで使われるとどこか味気なく響き、時間や気持ちを込めて行う行為と結びつくと自然で温かい印象になる。
例文
Cucinare per qualcuno è un gesto d’amore.
誰かのために料理することは愛情のしぐさだ。
2-3. 日常の中での登場シーン
家庭の台所
Cucino la cena ogni sera.(毎晩夕食を作る)
友人を招く前
Domani cuciniamo insieme.(明日一緒に料理しよう)
計画や準備の比喩
Stanno cucinando una sorpresa.(彼らはサプライズを準備している)
3.疑問に答えるQ&A
Q1. cucinare と preparare の違いは?

cucinare は基本的に火を使う調理行為を含み、台所での料理を強く連想させます。
一方 preparare は下ごしらえや配膳、計画なども含めた「準備する」という広い概念です。
Q2. cucinare は外食の料理人にも使える?

使えますが、職業としての調理を強調したい場合は cucinare よりも fare il cuoco や lavorare in cucina のような表現が好まれます。
4.関連表現・派生語
よく使われる連語
cucinare a casa(家で料理する)
cucinare per qualcuno(誰かのために料理する)
派生語
cucina(料理、台所)
cucinato(調理された)
この単語を含む慣用句
cucinare qualcosa di grosso(大きな企てを進める)
まとめ
| コアの意味 | 食事を作る、調理する |
| 広がる意味 | 暮らしを整える、誰かのために時間と気持ちを注ぐ、計画を温める |
| ネイティブの感覚 | 行為そのものよりも、人間関係や生活の温度を伴う動詞 |
| 発音の注意 | クチナーレ と母音をはっきり発音し、流れよく言う |
カテゴリ一覧:






