dormire

【「眠る」だけじゃない】イタリア語 dormire:身体・心・世界をいったん手放す動詞

1. 単語の基本情報

単語dormire
品詞動詞
発音(カタカナ表記)ドルミーレ
主な意味眠る、睡眠をとる、休止する、活動を止める
由来ラテン語 dormīre(眠る、休む)に由来し、古くから「身体を休ませる行為」だけでなく、「一時的に世界との関わりを断つこと」を含意してきた動詞。

2.イタリア語母語話者が教える「本当の使い方」

2-1. 例文と解説

A. 生理的な「眠る」という基本用法

例文1
Dormo otto ore ogni notte.
私は毎晩8時間眠ります。

dormire の最も基本的な用法で、身体の自然な営みとしての睡眠を表す。
イタリア語では「何時間眠るか」を表すとき、時間を直接目的語として取るのが自然で、per や a を挟まない点が日本語話者には特徴的に感じられる

B. 比喩的に「機能していない」「止まっている」

例文2
Questo progetto dorme da mesi.
このプロジェクトは何か月も止まったままだ。

dormire は人間以外にも使われ、「本来動くはずのものが一時的に停止している状態」を表す。
ここでは怠慢というより、「動き出す可能性を秘めたまま静止している」というニュアンスが含まれる。

C. 心や意識が「鈍っている」「目覚めていない」状態

例文3
La tua curiosità dorme.
君の好奇心は眠っている。

身体的な睡眠から離れ、感情や意識、能力がまだ表に出ていない状態を表す用法。
イタリア語では、人の内側にあるものが「眠っている」と捉えられ、完全に失われたわけではない点が強調される。

2-2. ニュアンスの深掘り

dormire は単なる「睡眠動作」を超え、イタリア語話者にとっては「一時的に世界との接続を弱めること」を意味する動詞でもある。

活動と休止、覚醒と沈黙をはっきり分ける感覚があり、何かが dormire 状態にあるとき、それは「死んでいる」のではなく「目覚める前段階」に置かれている。

イタリア文化では、休むこと・眠ることは怠惰ではなく、再び動き出すための自然な準備と捉えられやすい。

例文
Le parole dormono finché qualcuno le ascolta.
言葉は、誰かが耳を傾けるまで眠っている。

2-3. 日常の中での登場シーン

朝の会話
Ho dormito bene.(よく眠れた)

体調の話
Non dormo da due giorni.(2日眠っていない)

比喩的な表現
Il telefono dorme nella borsa.(携帯はバッグの中で使われずにいる)

3.疑問に答えるQ&A

Q1. dormire と addormentarsi の違いは?

lumacayo
lumacayo

dormire は「眠っている状態」を表し、addormentarsi は「眠りに入る瞬間」を表します。イタリア語では状態と変化を明確に分けて考える傾向があります。

Q2. 寝過ごしたは dormire で言える?

lumacayo
lumacayo

結果だけを述べるなら ho dormito troppo で可能ですが、「うっかり寝てしまった」ニュアンスを出す場合は addormentarsi を使う方が自然です。

4.関連表現・派生語

よく使われる連語
dormire bene(よく眠る)
dormire male(眠りが浅い)

派生語
dormiente(眠っている、休止中の)

この単語を含む慣用句
dormire sonni tranquilli(安心して眠る)
dormire come un ghiro(ヤマネのように眠る。(=泥のように眠る))
dormire con un occhio solo(片目だけで眠る。(=警戒して眠る))
Chi dorme non piglia pesci(眠る者は魚を捕らえられない。(=何もしなければ何も得られない))

まとめ

コアの意味身体や意識が休止状態に入ること
広がる意味停止、保留、内在、まだ表に出ていない可能性
ネイティブの感覚眠りは終わりではなく、次に動くための静かな準備
発音の注意r を軽く弾き、語末の -re を曖昧にしすぎない

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